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spaceリクガメについて
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全てのリクガメは、ワシントン条約の附属書II(国際取引を規制しないと絶滅の恐れがある種)、ないし
附属書I(最も絶滅の恐れが高い種絶滅危惧種)に指定されています。
日本は、リクガメ、鳥をはじめ、ワシントン条約で規制対象となっている動植物の輸入量が、世界でも
トップクラスであり、と同時に、密輸、密猟の対象国でもあります。


日本は、ワシントン条約で保護対象となり、その取引を制限されている生き物をたくさん輸入しています。
なかでも、リクガメの輸入量は世界一で、1996年の輸入数は約3万頭と世界の輸入量の50パーセント以上
を占めているそうです。我が家の無有も、そうして連れてこられたうちの一頭なわけです。

そこで、リクガメ初心者ではありますが、そういうバックグラウンドを背負っている生き物を飼育する者の
責任として、おもしろ可愛い写真を掲載するだけでなく、その生態、飼育管理についても記すべきではない
かと考えました。

とかくカメは、「犬や猫に比べて世話が楽そう」、「丈夫で手がかからない」と思われがちです。
私自身、 無有を飼い始めてから、時々そう尋ねられます。

確かに、カメは、毎日散歩に連れて出たり、定期的に美容院でトリミングしてもらう必要はありません。
鳴いたり、走り回ったり、いたずらしたり、毛が抜けたりもしません。
けれど、それは、決して、犬や猫より世話が楽ということではありません

リクガメを可愛いと感じたり、興味を持って下さる人が増えるのは、とても嬉しいことです。
そして、もし、飼おうかなと思ったならば、どうぞ、リクガメが置かれている現状をふまえ、その生態を
理解し、この先何十年と面倒を見る覚悟を決めたうえで、末永く、大切に飼ってあげて下さい


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リクガメは、ペットとしての歴史が浅く、未だ解明されていない部分も多いため、その飼育方法は、犬や猫
のように確立されていません
。病気についても、寡黙で我慢強い生き物ゆえに、目に見えて様子がおかしい
時には、すでに手遅れになることが多いとさえ言われています。そのため、飼育者は、口をへの字に結んで
押し黙っているカメを、毎日一生懸命覗き込み、目の輝き、舌の色、肌の張り、食欲、排泄物、歩き方、
甲羅の状態
…全てにおいて、神経質なほど注意深く観察する必要があります。

カメは、自分で体温を維持することが出来ない『変温動物』のため、飼育には、飼育ケージ、保温ライト、
紫外線ライトなどを含めた飼育設備を用意
し、温度や湿度など、その種のリクガメに適した環境を常に維持
する必要があります。しかし、飼育ケージの中に入れっぱなしでは、運動不足、紫外線不足になり弱って
しまいます。野生のリクガメは、餌を求めて一日に数キロ歩くこともあるそうで、その運動量は相当なもの
です。従って、健全な発育の為には、可能な限り自然の太陽光を浴びさせ、リクガメが運動出来るスペース
を提供
する必要があります。

基本的にリクガメは『草食』なので、毎日新鮮な野菜を与える必要があります。さらに、野生では、一日に
約200種類もの植物を食べているという報告もあり、野菜以外にも、オオバコ、タンポポといった様々な
野草を摘んで与え、餌が偏って栄養障害を起こさないようバリエーションを考える
必要もあります。また、
日本の土壌はカルシウム分を多く含まないため、餌にはカルシウムを添加します。

病気になった場合、リクガメをきちんと診察出来る獣医が、犬猫に比べてはるかに少ないのが現状です。
近所にしかるべき獣医がない時は、遠路はるばる獣医通いということもありえます。

以上のように、リクガメを飼育するには、金銭的にも、精神的にも、時間的にも、相当の覚悟が必要です。
しかも、犬猫に比べカメの寿命は長いため、こうした状況が、リクガメを飼った日から、その先何十年と
続く可能性があります。

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リクガメは、犬のように、全身全霊で喜びを表してじゃれつくことも、ネコのように、喉を鳴らして甘える
ことも、鳥のように、奇麗な声で歌うこともありません。そういう意味では、地味な生き物です。
本来、リクガメをペットとして飼おうということ自体、私たちの身勝手なエゴなのかもしれません。
けれど、リクガメと暮らすことによって、リクガメを通して色々なことを学び、たくさんの癒しをもらう
ことも事実です。その食べる姿、寝姿、歩く姿、眼差し…何もかもが愛らしく、じっと眺めているだけで、
心がゆるゆるとほぐれます。

リクガメをペットにするということは、リクガメが心地良く受け入れてくれるであろう飼育環境を、
可能な限り献身的に整え、リクガメのペースに合わせて、ただそっと見守る、これに尽きると思います。

毎年日本に輸入されているものすごい数のリクガメは、いったいどうなっているのでしょう。
また、カメ、トカゲ、イグアナ、ヘビ…安易に飼われ、結果、捨てられる生き物は後を絶たちません。
そういうニュースを見るにつけ、心が痛みます。

遠い異国日本に連れてこられた罪なきリクガメたちが、みんな幸せに暮らせることを願ってやみません。

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